効率よくスキンケアをするために欠かせないのが、コスメに配合されている美容成分の知識。話題の成分にはどんな作用がある? 自分の肌悩みに合うのはどれ? いまさら聞けないあれこれや、これから注目すべき成分まで、わかりやすく解説します!
効率よくスキンケアをするために欠かせないのが、コスメに配合されている美容成分の知識。話題の成分にはどんな作用がある? 自分の肌悩みに合うのはどれ? いまさら聞けないあれこれや、これから注目すべき成分まで、わかりやすく解説します!
ビタミンAの一種であり、若々しい肌を目指したいときに取り入れたい成分。線維芽細胞を活性化してコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進し、ハリや保湿力を向上させる効果があり、シワ改善の有効成分としても知られている。細胞のターンオーバーを促進して古くなった角質を排出するだけでなく、シミの原因となるメラニンの元を抑制して、透明感アップ、トーンアップのために取り入れる人も多数。
インドやスリランカで古くから伝わるアーユルヴェーダにて使われてきた、オランダビユというマメ科の植物から抽出される天然成分。シワや色素沈着を改善したり、ターンオーバーを促進してコラーゲン生成をサポートしたりと、レチノールと同じような作用がありながらも刺激が少ないことから、次世代レチノールともよばれている。
レモンやグレープフルーツ、緑黄色野菜などに含まれる水溶性のビタミンで、別名アスコルビン酸。つけた瞬間からすぐにビタミンCとして効果を発揮するため、「即効型ビタミンC」とも呼ばれる。酸化を防ぐ、コラーゲンの合成を促進する、メラニンの生成を抑えるというのが主な機能。ヒトの体内ではつくることができないため、外側から補う必要がある。
ピュアビタミンCを改良することで、酸化しやすく肌に浸透しにくいというピュアビタミンCの弱点を克服したのがビタミンC誘導体。強い抗酸化力があるなど、効果はピュアビタミンCと同じものが多く、美白有効成分として認可されている。シミ予防やコラーゲンの合成促進、抗酸化などさまざまな美肌効果が期待できる。
梨やマッシュルームなどの植物に含まれている、天然の美白成分。シミやそばかすの原因になるメラニンをつくる働きを止めてシミをつくらせないようにする作用があり、医薬部外品の美白有効成分として配合される。ほかの美白有効成分と比較すると安全性が高く、安心して使えるという面も。抗酸化作用や抗炎症作用もあるとされていて、シミ予防以外にも皮膚のダメージをケアする成分としても有名。
鎮静成分の代表格ともいえる、鎮静成分の代表格ともいえるアミノ酸。シミや肝斑の原因となるメラニン色素の生成を抑える働きと、炎症やアレルギーを引き起こす物質の生成を抑える働きがあり、化粧品だけでなく風邪薬や鎮痛薬にも配合。肌に塗るだけでなく経口摂取でも効果を発揮し、さまざまな症状に対応できるため医療の現場でも注目されている。「使い続けることで白髪が増える」とネットで話題になったこともあるが、これに医学的根拠はなし。
肉や魚、豆類に含まれるビタミンB3の一種で、別名ニコチン酸アミド。肌荒れを予防して肌のバリア機能をサポートする水溶性の成分。シワを改善しながら美白効果でシミやそばかすも改善するほか、保湿や紫外線からのバリア機能改善などの働きもあり、マルチな有効成分として話題。数多くの化粧品に配合されている。
アジアやアフリカなどで生息するツボクサという植物や、ツボクサの葉や茎から抽出された化粧品原料を総称する言葉。韓国コスメから火が付いて話題になったけれど、ツボクサエキス自体はフランス、日本、インドなどで古くから皮膚の治療に使われてきた歴史がある。炎症を抑制する効果、肌ダメージを修復する効果があり、配合されている化粧品は“鎮静コスメ”と呼ばれ、ゆらぎがちな肌に悩む人々から大人気!
マメ科植物である甘草の、根茎に含まれるグリチルリチン酸を水に溶けやすく加工した生薬由来の成分。もっとも古くからある抗炎症成分としても知られている。その抗炎症作用により、肌荒れ防止有効成分にもなっている。炎症による腫れや赤み、ヒリヒリなどを緩和することから、化粧品だけでなく、風邪薬や鎮痛薬にも配合。近年ではかゆみの抑制、抗アレルギー成分としても注目されている。
タンパク質の一種であり、皮膚はもちろん、骨や軟骨、血管など、ヒトの体のいたるところに分布。いくつか種類があり、多いものだと1型、3型など。最近ではマルチに働く17型コラーゲンが注目されている。肌に潤いや弾力を与える、丈夫な骨を形成するなどの大事な働きがあるものの、体内のコラーゲン量は20歳ごろをピークに減少し、50代になると20代の70%まで落ちてしまうといわれている。また、量だけでなく質も低下し、それにより弾力不足などの肌悩みが起こる。
幹細胞を培養した幹細胞培養液を、さらに濃縮して生成された成分。臍帯細胞由来のエクソソームは、赤ちゃんとお母さんをつなぐ臍帯から採取された幹細胞を使うことから希少性が高く、価格も高額になりがち。最近ではヒト由来だけでなく、植物由来のエクソソーム研究も盛ん。肌の細胞を活性させる働きがあり、アンチエイジング目的で美容医療などでも使用されている。
小麦やライ麦などの穀類や、酵母に含まれている天然由来の酸。皮脂腺の活動を抑える、角化異常を抑制するなどの働きがあり、ニキビの予防・改善、過剰な皮脂分泌による毛穴の開きに効果あり。そのほかにも、抗菌や抗炎症、メラニン産生を抑制するなどの働きがあり、赤ら顔(酒さ)に対して使われることも。副作用は少なく、安全性の高い成分としても知られている。
美容医療の“白玉点滴”に配合される成分として注目されているグルタチオンは、グルタミン酸とシステイン、グリシンという3つのアミノ酸からなる化合物。アスパラガスやブロッコリー、牛レバーなどにも含まれている。筋肉や肝臓などに存在し、強力な抗酸化作用があるものの、加齢や紫外線などの影響で減少しやすいため、意識して摂取する必要がある。
2~50個のアミノ酸が結合した状態であり、世界では3000種ほどあり、日本には600種ある成分。結合のさせ方や組み合わせなどによるさまざまな目的を達成できるため、再生医療でも注目されている。タンパク質より吸収されやすいというメリットもあるけれど、価格が高いというデメリットもある。肌への効果としては、ターンオーバーを促し、細胞の生まれ変わりとサポートしたり、コラーゲン・エラスチンの生成を促し、ハリやツヤを維持するなどの働きが期待されている。